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ドイツ語文法 - 学習の軌跡

 現在再編集中。今年(2004年)中に編集作業を終えたいと思います。

Das Inhaltsverzeichnis

  1. アルファベート
  2. ドイツ語の発音
  3. 動詞の現在人称変化
  4. 名詞の性と定冠詞・不定冠詞
  5. 名詞の格変化と人称代名詞の格変化
  6. 名詞の複数形とその格変化
  7. 前置詞とその格支配
  8. 語順・分離動詞・助動詞の構文
  9. 話法の助動詞
  10. 形容詞の格変化
  11. 比較級・最高級、形容詞の名詞化
  12. 動詞の3基本形
  13. 完了形
  14. 接続詞と副文
  15. 再帰代名詞・再帰動詞
  16. zu不定句、非人称のes
  17. 受動文
  18. 関係代名詞・関係副詞
  19. 接続法第II式の用法
  20. 接続法第I式

森本のドイツ語学習の軌跡―その一(アルファベート)

 関口一郎『MEISTER DEUTSCH KURS 1』(大修館書店、1998年)をテキストとして使う。

■ドイツ語のアルファベート

 ドイツ語には全部で30個のアルファベートがある。それぞれの列に大文字、小文字、発音の順番で書くと次のようになる。

A a [アー] N n [エン] Ä ä [エー]
B b [ベー] O o [オー] Ö ö [エー]
C c [ツェー] P p [ペー] Ü ü [ユー]
D d [デー] Q q [クー] ß   [エスツェット]
E e [エー] R r [エル]
F f [エフ] S s [エス]
G g [ゲー] T t [テー]
H h [ハー] U u [ウー]
I i [イー] V v [ファオ]
J j [ヨット] W w [ヴェー]
K k [カー] X x [イクス]
L l [エル] Y y [ユプシロン]
M m [エム] Z z [ツェット]

 ここで、発音についての要点を整理しておく。

森本のドイツ語学習の軌跡―その二(ドイツ語の発音)

 ドイツ語の発音はフランス語や英語と比べると日本人に比較的親しみやすいようだ。というのは、ドイツ語の発音がローマ字読みに近いということらしい。とは言うものの若干の覚えるべき規則もあるので、以下にそれをまとめておく。

■アクセント

 ドイツ語のアクセントは基本的に第一音節にあるが、一部の前綴り(be-, er-, ver-, ge-, ent-, emp-, zer-)を持つ単語は、前綴りの後にくる単語の第一音節にアクセントが置かれる。ただし外来語などはこの限りではない。

■母音の発音

 a, i, u, oは日本語の「アイウオ」とほぼ同じ。ただeに関しては、日本語の「エー」よりもやや「イー」に近い発音。

 アクセントのある母音が短母音なのか長母音なのかという判断は、その直後にある子音の数によってする。

  1. 幹母音の後の子音が1つの場合、幹母音は「長母音」となる。
  2. 幹母音の後の子音が二つ以上の場合、幹母音は「短母音」となる。

 母音の後の「h」は、前の母音を長母音にする。

 音節末の「-er,-e」はそれぞれ、「アー、ア」と発音する。

■子音の発音

 sの後に母音が来た場合、sの発音は濁った発音になる。

ßは清音になる。

 語頭のsp, stはそれぞれ「シュップ、シュトゥ」と発音。

 schは「シュ」と発音。

 tschは「チュ」と発音する。

 chの発音はa, o, u, auの後でそれぞれ「ハ、ホ、フ、ホ」と発音する。それ以外の場合(i, eや、その他のドイツ語特有の母音の後ないし音節の頭)には、「ヒ」の発音になる。

 語末の-igは「イヒ」の発音。

■外来語の発音

 外来語はそれほど多くないが、多くの外来語に共通して言えることは、アクセントが第1音節にないということだ。語尾につく-tionの発音は、「ツィオーン」となる。

森本のドイツ語学習の軌跡―その三(動詞の現在人称変化)

 ドイツ語の動詞は他の欧米語と同様に主語の人称や数によって変化する。主語の人称や数によって形が変化することを人称変化と言うが、動詞の人称変化は大きく規則変化と不規則変化に分けられる。不規則変化をする動詞は形が大きく変わるが数は少なく、規則変化をするものは語尾だけの変化など形の上の変化は少ないが動詞の数は多量にある。

■動詞の定型と不定形

 主語に合わせて人称変化した動詞を、動詞の定型または定動詞と言う。それに対し、人称に応じて変化する前の動詞の形を不定形と言う。不定形は英語でいうところの動詞の原形にあたり、動詞の最も基本的な形である。

 ドイツ語の不定形は全て[語幹]+[en]から成っており、この[en]が動詞の活用語尾である。

単語 意味 語幹 語尾
kommen 来る komm en
trinken 飲む trink en
lernen 習う lern en
singen 歌う sing en

■人称代名詞

 人称代名詞とは「私、あなた、彼」のように人を代名詞で表わしたものである。英語でいうとI my me, you your you, he his himと覚えさせられたアレである。ところで人称には三つある。一人称、二人称、三人称の三つである。一人称は自分自身のことを表すもので「私」というのは一人称である。また、ニ人称は話し手を表し「あなた」が二人称にあたる。一人称と二人称以外のものはすべて三人称で、「彼、カント、叔父」といったものはすべて三人称である。

 さて、この人称代名詞であるが、動詞が人称とその数によって変化する以上簡単に整理しておく必要がある。

  単数 複数
一人称 ich [私は] wir [私たちは]
二人称 Sie [あなたは]
du [君は]
Sie [あなたがたは]
三人称 er [彼は]
es [それは]
sie [彼女は]
sie [彼(女)らは/それらは]

■動詞の人称変化(規則動詞)

 まずは「習う、勉強する」という意味の動詞lernenについて確認する。

 ところで英語で「習う」に該当する単語はlearnであるが、二つの単語は形がよく似ていることに気がつく。実はドイツ語には英語と形がよく似た単語が非常にたくさんある。これは英語とドイツ語が共通の言語から派生していることに起因している。なお、英語とドイツはインド・ヨーロッパ語族のうちゲルマン語派に属し、中でも西ゲルマン語に分類されている。さらに、ドイツ語は高地ドイツ語であり、英語はアングロ・フリジア語である。

  単数 複数
一人称 ich lerne wir lernen
二人称 Sie lernen
du lernst
Sie lernen
ihr lernt
三人称 er lernt sie lernen

 語幹が-t, -dで終わっている動詞については、語調を合わせるために三人称単数(活用語尾がt)と二人称敬称単数・複数(活用語尾がstとt)の活用では、語幹と語尾の間にeを挿入する。これを口語上のeという。

■動詞の人称変化(fahren型の不規則動詞)

 次に不規則動詞のうちfahren型ものを確認する。fahrenは「(乗り物で)行く」という意味である。

  単数 複数
一人称 ich fahre wir fahren
二人称 Sie fahren
du fährst
Sie fahren
ihr fahrt
三人称 er fährt sie fahren

 このfahren型の動詞の人称変化のポイントは、三人称単数と、二人称敬称単数が微妙に不規則になっていること。厳密に言うと、幹母音(語幹にある母音)のaがäに変化していること。その他次のような動詞もこの型に分類される。

  単数 複数
一人称 ich schlafe wir schlafen
二人称 Sie schlafen
du schläfst
Sie schlafen
ihr schlaft
三人称 er schläft sie schlafen


  単数 複数
一人称 ich falle wir fallen
二人称 Sie fallen
du fällst
Sie fallen
ihr fallt
三人称 er fällt sie fallen


  単数 複数
一人称 ich fange wir fangen
二人称 Sie fangen
du fängst
Sie fangen
ihr fangt
三人称 er fängt sie fangen


  単数 複数
一人称 ich schlage wir schlagen
二人称 Sie schlagen
du schlägst
Sie fahren
ihr schlagt
三人称 er schlägt sie schlagen


  単数 複数
一人称 ich halte wir halten
二人称 Sie halten
du hälst
Sie halten
ihr halt
三人称 er hält sie halten

 不規則動詞には、haltenに見られるように先に記した口語上のeが当てはまらないものがあるので、注意が必要だ。

■動詞の人称変化(sprechen/sehen型の不規則動詞)

 sprechen(話す)、sehen(見る)も不規則動詞に属する。こちらの動詞の特徴は、fahren型の不規則動詞と同様に三人称単数と二人称敬称の単数で幹母音が変化することである。幹母音のeがiまたはieに変化する。原則として短母音のeはiに、長母音のeはieになる。

  単数 複数
一人称 ich spreche wir sprechen
二人称 Sie sprechen
du sprichst
Sie sprechen
ihr sprecht
三人称 er spricht sie sprechen


  単数 複数
一人称 ich sehe wir sehen
二人称 Sie sehen
du siehst
Sie sehen
ihr seht
三人称 er sieht sie sehen

 これらの動詞以外にも、次のような動詞がsprechen/sehen型の不規則動詞に属する。

  単数 複数
一人称 ich helfe wir helfen
二人称 Sie helfen
du hilfst
Sie helfen
ihr helft
三人称 er hilft sie helfen


  単数 複数
一人称 ich esse wir essen
二人称 Sie essen
du isst
Sie essen
ihr esst
三人称 er isst sie essen


  単数 複数
一人称 ich lese wir lesen
二人称 Sie lesen
du liest
Sie lesen
ihr lest
三人称 er liest sie lesen


  単数 複数
一人称 ich gebe wir geben
二人称 Sie geben
du gibst
Sie geben
ihr gebt
三人称 er gibt sie geben


  単数 複数
一人称 ich trete wir treten
二人称 Sie treten
du trittst
Sie treten
ihr tretet
三人称 er tritt sie treten

■動詞の人称変化(特に不規則なもの)

 nehmen(取る)やwerden(〜になる)は特に不規則な変化をする。活用は次の通り。

  単数 複数
一人称 ich nehme wir nehmen
二人称 Sie nehmen
du nimmst
Sie nehmen
ihr nehmt
三人称 er nimmt sie nehmen


  単数 複数
一人称 ich werde wir werden
二人称 Sie werden
du wirst
Sie werden
ihr werdet
三人称 er wird sie werden

■動詞の人称変化(最も不規則なseinとhaben)

 sein(〜です、〜がいる)とhaben(〜を持っている)は、不規則動詞の中でも最も不規則な変化をする動詞である。活用は次の通り。

  単数 複数
一人称 ich bin wir sind
二人称 Sie sind
du bist
Sie sind
ihr seid
三人称 er ist sie sind


  単数 複数
一人称 ich habe wir haben
二人称 Sie haben
du hast
Sie haben
ihr habt
三人称 er hat sie haben

森本のドイツ語学習の軌跡―その四(名詞の性と定冠詞・不定冠詞)

■ドイツ語の名詞

 ドイツ語の名詞にはそれぞれ、男性、中性、女性の三つの文法上区別される性がある。ドイツ語では名詞に与えられたこれらの性によって活用の仕方が異なり、またこの名詞を修飾する形容詞や、冠詞などの形も異なる。

■ドイツ語の格

 ドイツ語には現在のところ四つの格がある。以前のドイツ語には、人に話しかけるときの格など全部で六つの格があったようだが、そのうちの二つは次第に使われなくなり、現在の四つになってしまったようである。英語には主格、所有格、目的格の三つの格が残っており、格に応じて代名詞の形が変化するが、ドイツ語では名詞だけでなく定冠詞や形容詞も変化する。

 ドイツ語では格を英語のように主格や所有格とは言わず、1格、2格、3格、4格という。手元にあるドイツ語で書かれた文法書の格の項目には、1. Fall, 2. Fall, 3. Fall, 4 Fallと表記があるので、1格、2格というのはその訳語であると考えられる。ただ、あわせてNominativ, Genitiv, Dativ, Akkusativという表記もあることから、主格、所有格と訳してもよかったはず。にもかかわらず、1格、2格という訳語が日本で定着しているのにはおよそ次のような理由があるのではないかと思う。それは、ドイツ語の原語においても1. Fall, 2. Fallという述語が一般的であること、またドイツ語の格と日本語の格との概念が必ずしも一致しないということである。

 上のような事情を考慮した上で、それでもなおドイツ語の格をあえて単純化するならば、次のように言い表すことができるだろう。

1格(主格) 〜は
2格(所有格) 〜の
3格(間接目的格) 〜に
4格(直接目的格) 〜を

■定冠詞・不定冠詞

 定冠詞とは英語のtheにあたり、フランス語ではle, la, lesにあたるものである。定冠詞は特定の名詞や限定された名詞、あるいは一度話題に上がり文脈からどれを指しているのかわかるような名詞につけられる。

 また不定冠詞とは英語のa, anにあたり、フランス語ではun, uneにあたるものである。不定冠詞は、不特定で単数の名詞につけられる。

 ドイツ語では定冠詞や不定冠詞は、それが付加する名詞の性、数、格によって変化する。変化については次の表のとおりである。

定冠詞の格変化
  男性 中性 女性 複数
1格 der das die die
2格 des des der der
3格 dem dem der den
4格 den das die die

不定冠詞の格変化
  男性 中性 女性 複数
1格 ein ein eine ---
2格 eines eines einer ---
3格 einem einem einer ---
4格 einen ein eine ---

 不定冠詞einには「1つの」という意味が含まれているため、複数形はない。またドイツ語にはこの他に、否定冠詞のkeinというものがあり、不定冠詞と同じように名詞を修飾する。格変化はeinに準ずる。

不定冠詞の格変化
  男性 中性 女性 複数
1格 kein kein keine keine
2格 keines keines keiner keiner
3格 keinem keinem keiner keinen
4格 keinen kein keine keine

 次に例文を示す。

Hast du eine Uhr? 君は時計を持っていますか。
―Nein, ich habe keine Uhr. いいえ、私は時計を持っていません。

 次にある例文は肯定文を否定文に書き換える例。一つ目の例文では否定冠詞を用い、二つ目の例文では英語のnotにあたるnichtを使って否定文を作っている。

Ich suche ein Bahnhof. 私は駅を探しています。
→Ich suche keinen Bahnhof. 私は駅を探しはいません。

Ich suche den Park. 私はその公園を探しています。
→Ich suche nicht den Park. 私はその公園を探してはいません。

 不定冠詞つきの名詞や無冠詞の名詞を否定するときにはkeinを用いる。

 ドイツ語にはまた、所有冠詞というものがある。mein(私の)やIhr(あなたの)などがそれである。したがって、私たちが日常的に「私の〜」、「あなたの〜」と言いたいときには、所有冠詞を用いて表す。ところで、この所有冠詞と人称代名詞の2格とではどのような違いがあるのだろうか。

 ドイツ語には人称代名詞の2格も実際には存在する。しかしこの人称代名詞の2格は、現在ではあまり使われることがなく、所有冠詞とも用法が異なっているようだ。所有冠詞が英語の"my", "your"であれば、人称代名詞の2格は"of them"にあたるということだ。(関口存男著・関口一郎編『CDブック 関口・新ドイツ語の基礎』(三修社、2000年)p.69-70)

mein 私の
Ihr あなた(がた)の
sein 彼の/それの
ihr 彼女の
unser 私たちの
ihr 彼らの
dein 君の
euer 君たちの

 これらの所有冠詞の格変化は、不定冠詞のeinに準ずる。

 また、「定冠詞」の仲間で次のような冠詞もある。

dieser この〜
welcher どの〜?

森本のドイツ語学習の軌跡―その五(名詞の格変化と人称代名詞の格変化)

名詞の格変化

 ドイツ語では代名詞以外の一部の名詞が格変化をする。格変化する動詞は男性名詞と中性名詞だけで、それぞれ2格で-e, -esの語尾を伴う。基本的には一音節の動詞は-esの語尾となり、二音節以上の動詞は-sの語尾となる。実際にいくつかの例を参照してみる。

■人称代位名詞の格変化

  男性 中性 女性
1格 dieser Mann dieses Mädchen diese Frau
2格 dieses Mannes dieses Mädchens dieser Frau
3格 diesem Mann diesem Mädchen dieser Frau
4格 diesen Mann dieses Mädchen diese Frau


  男性 中性 女性
1格 mein Vater mein Baby meine Mutter
2格 meines Vaters meines Babys meiner Mutter
3格 meinem Vater meinem Baby meiner Mutter
4格 meinen Vater mein Baby meine Mutter


人称代名詞の格変化
  1格 2格 3格 4格
1人称単数 ich mein mir mich
2人称単数 Sie Ihr Ihnen Sie
2人称親称単数 du dein dir dich
3人称男性単数 er sein ihm ihn
3人称中性単数 es sein ihm es
3人称女性単数 sie ihr ihr sie
1人称複数 wir unser uns uns
2人称複数 Sie Ihr Ihnen Sie
2人称親称複数 ihr euer euch euch
3人称複数 sie ihr ihnen sie

森本のドイツ語学習の軌跡―その六(名詞の複数形とその格変化)

 名詞の複数形には、規則的な変化をするものと不規則な変化をするものがある。規則的な変化をする動詞は大きく5つのグループに分けることができる。

■同尾式の複数形

 このグループに属する名詞は、複数形の語尾が単数形と同じになるのが特徴である。このことから単数形と複数形が同じ形をした名詞もあるが、管母音のa, o, uがä, ë, üになることがあるので、このグループに属するすべての名詞が単複同形になるわけではない。

単数形 複数形 意味
der Lehrer Lehrer 先生
der Onkel Onkel 伯父
das Zimmer Zimmer 部屋
das Mädchen Mädchen 少女
der Bruder Brüder 兄弟
die Tochter Töchter

■E式の複数形

 このグループに属する名詞は、複数形の語尾が-eになるのが特徴である。また幹母音のa, o, uは、ä, ë, üになることがある。

単数形 複数形 意味
der Freund Freunde 友人
der Tisch Tische
dar Schuh Schuhe
das Heft Hefte ノート
der Stuhl Stühle いす
der Sohn Söhne 息子
die Stadt Städte

■ER式の複数形

 このグループに属する名詞は、複数形の語尾が-erになるのが特徴である。このグループには一音節の中性名詞が多く、幹母音にa, o, uがあれば必ずä, ë, üになる。

単数形 複数形 意味
das Kind Kinder 子供
das Bild Bilder 絵、写真
das Buch Bücher
das Land Länder
das Haus Häuser
der Wald Wälder

■N式の複数形

 このグループに属する名詞は、複数形の語尾が-(e)nになり、幹母音に変音が生じないのが特徴である。-eの語尾を持つ動詞は必ずこのグループに含まれる。

単数形 複数形 意味
die Blume Blumen
der Student Studenten 学生
der Junge Jungen 少年
die Tasche Taschen バッグ
das Bett Betten

 また身分や職業を表す名詞で-inの語尾を取るものは、複数形の語尾が-in+nenで-innenのような語尾になる。

単数形 複数形 意味
Lehrerin Lehrerinnen 女性教師
Studentin Studentinnen 女学生

■S式の複数形

 このグループに属する名詞はすべて外来語で、複数形の語尾が-sになり、幹母音に変音が生じないのが特徴である。

単数形 複数形 意味
das Auto Autos
das Hotel Hotels ホテル
das Kino Kinos 映画館

■不規則な変化ををする名詞の複数形

 不規則な変化をする名詞の複数形について、初級文法では-umの語尾を持つ名詞が複数形で-enの語尾になることを覚えておけばよい。変化するのは語尾だけではないが、ともかく語尾の規則性だけでも覚えておくとよい。

単数形 複数形 意味
das Museum Mussen 博物館
das Studium Studien 学問

■複数形のみの名詞

 名詞の中には英語のpeopleのように、複数形しか存在しないものもある。

単数形 複数形 意味
なし Eltern 両親
なし Leute 人々

■複数形の格変化

 同尾式、E式、ER式の名詞は、上記の複数形変化から更に格変化する。複数形の格変化は、3格の語尾が-nになるだけである。Lehrerを例に採ってみると、

複数1格 die Lehrer
複数2格 der Lehrer
複数3格 den Lehrern
複数4格 die Lehrer

のようになる。

 また、「男性弱変化代名詞」というものがあり、このグループに属する名詞は、1格以外の格で-enの語尾を取る。そのため、このグループの名詞は男性2格で-(e)sの語尾は取らない。この「男性弱変化代名詞」は次の2つのグループに大別できる。

  1. アクセントが最後の音節にあり、語尾が-tで終わる、主に職業や身分を表す男性名詞。
  2. 語尾が-eで終わる男性名詞の大半(「〜人」といった国籍・民族名、動物名が多い)。

 Herrも「弱変化」のグループに属する。なお、普通の代名詞は「強変化」という。

森本のドイツ語学習の軌跡―その七(前置詞とその格支配)

 ドイツ語の前置詞は、その種類によって後続する名詞の格を決定する。これを前置詞の格支配という。英語では主格、所有格、目的格という用語を用いているが、ドイツ語では1格、2格、3格、4格という用語を用いるのが一般的である。また、n格の名詞を後ろにとるような前置詞のことを、n格支配の前置詞という。

■3格支配の前置詞

 英語のwithに相当する前置詞で、「〜と共に」、「〜で」と付帯や手段を表す。

<例文>

 英語のofとfromを合わせたような前置詞で、「〜の(of)」、「〜について(of)」、「〜から(from)」を表す。

<例文>

 「〜へ」は、地名と共に用いられる。

<例文>

[語句] essen gehen:食事に行く


 ausは語源的には英語のoutに当たる語であり、意味的にはout ofに近い語である。前出のvonの場合にはただの出発点を表すのに対し、ausでは「中から外へ」という動きが示される。

<例文>

 英語のtoとほぼ同じように用いられるが、「〜へ」の意味でnachと異なる点は、nachが後ろに地名を伴いのに対して、zuでは地名が後ろに来ることはなく、人や駅、郵便局など施設や建物などが来る。またzuは定冠詞のdemやderと結合して、それぞれzum、zurとなる。

<例文>

[語句] zu spät kommen:遅刻する


<例文>

[語句] der Regen:雨


<例文>

<例文>

■4格支配の前置詞

 英語のforに相当する前置詞で、「〜のために」、「〜の期間」と目的や期間を表す。

<例文>

[語句] jobben:アルバイトをする/ die Reise:旅行/ bleiben:滞在する/ der Monat:月


 英語のthroughにあたる前置詞で、「〜を通って」と通過を表す。

<例文>

[語句] kennen:〜を知っている/ die Geschichte:歴史、物語、話/ die Zeitung:新聞


<例文>

[語句] Wälder:der Wald、森の複数形/ die Stadt:町/ der unterricht:授業/ beginnen:始まる


 mitの対義語で、英語のwithoutにあたる前置詞。「〜なしに」という意味の性格上、後続の名詞は無冠詞が通例。

<例文>

 英語のagainstに「〜時ごろ」の意味を合わせたような前置詞。

<例文>

 時間と空間の両方について「〜まで」という意味で用いられる。zuと共にbis zu etw.3の形で用いられることや、nachと共にbis nach etw.3の形で用いられることもある。

<例文>

[語句] die Mitternacht:真夜中/ wann:いつ/ bis wann:いつまで/ bis seit:いつから/ begleiten:送っていく/ die Haltestelle:停留所


■3・4格支配の前置詞

 3・4格支配の前置詞とは、場合によって3格支配になったり、4格支配になったりするような前置詞のことを指す。

  • 場所を表す場合「〜に、〜で」→3格支配
  • 方向を表す場合「〜へ」→4格支配

<例文>

[語句] stehen:(立てて)ある、(立って)いる/ der Hügel:丘/ steigen:登る、下りる、乗る、降りる


 aufと反対の意味で、英語のunderと同じ語源を持っている。

<例文>

[語句] der Baum:木/ die Tasse:カップ/der Kaffee:コーヒー/ stellen:〜を置く/ die Stuhl:椅子


 3格支配の前置詞として、時間的に「〜の前(に)」の意味でも用いられる。

<例文>

[語句] der Eingang:入り口/ der Krieg:戦争


 3格支配の前置詞として「〜に」、「〜中に」と時間・期間を表したり、4格支配の前置詞として様態を表したりすることもある。また、inは定冠詞のdemやdasと結合して、それぞれim、insとなる。

<例文>

[語句] dieser:「この」を表す指示代名詞dieserの単数女性3格/ die Stadt:都市、町/ geschneit:schneien「雪が降る」の過去分詞


<例文>

[語句] das Postamt:郵便局/ stehen:ある、位置している/ das Rathaus:市役所/ stellen:〜を置く/ der Staubsauger:掃除機/ der Fernseher:テレビ(普通はdas Fernsehgerät)


<例文>
[語句] der Unterricht:授業/ sitzen:座っている/ die Puppe:人形/ die Vase:花瓶

 「〜の間」という意味の性質上、zwischenの後ろには複数形の名詞か、undで結ばれる名詞が続く。

<例文>

[語句] das Kaufhaus:デパート/ hängen:掛かっている/ das Bild:絵、写真


 空間的に離れた上に何かがある場合、aufではなくüberを用いる。またüberには、何かを越えた「彼方に(で)」の意味もある。

<例文>

 「an」はある比較的大きなものに別のものがぴったりとくっついているような状況を表すような感じの前置詞だそうです。また、「an」は普通、定冠詞の「dem」や「das」と共に用いられると、「am」「ans」の形になります。

<例文>

 anの用法についていくつか記しておく。


■2格支配の前置詞

<例文>

<例文>

<例文>

<例文>

<例文>

森本のドイツ語学習の軌跡―その八(語順・分離動詞・助動詞の構文)

■語順

 ドイツ語では通常、動詞の定形は文の要素で2番目に置かれる。当然この規則にも例外はあり、助動詞を使った文や、関係代名詞を含む一定の接続詞に導かれる副文では動詞は文末へ置かれることになる。

<例文>

 上の例文にあるように、目的語のような動詞と結びつく語は文末に置かれる

■助動詞の構文とその語順

 助動詞を含んだ文の語順について確認する前に、未来・推量を表す助動詞werdenの活用を確認しておく。なお、werdenには「〜になる」という意味の動詞もある。

  単数 複数
一人称 ich werde wir werden
二人称 Sie werden
du wirst
Sie werden
ihr werdet
三人称 er wird sie werden
<例文>

 このように、助動詞を含む文では、

の語順になることが分かる。

■分離動詞とその語順

 ドイツ語には分離動詞という動詞がある。この動詞は分離前綴りと残りの部分から成り、動詞の定形が文の要素で2番目に置かれ場合は、分離前綴り基礎動詞から分離して文末に置かれる。助動詞を用いる文では、分離前綴りは基礎動詞から分離せず不定形のまま文末に置かれる。分離動詞を表記するときは、分離前綴りと残りの部分との間に記号の"|"を入れ、

an|kommen 到着する

のように表す。
<例文>

■分離動詞のアクセント

 分離動詞は必ず分離前綴りにアクセントがある。

■分離前綴りの含む意味

分離前綴り 意味
auf- 開かれたイメージ auf|stehen:起きる
auf|machen:開ける
zu- 閉じて
追加して
zu|machen:閉じる
zu|nehmen:太る
ab- 分離 ab|fahren:出発する
ab|reisen:旅立つ
an- 接着
接近
an|kommen:到着する
an|rufen:電話する
ein- 前置詞のinが語源
中へ、中で
〜込む
ein|steigen:乗り込む
ein|schlafen:眠り込む
aus- 外へ
〜し尽くす
aus|gehen:外出する
aus|trinken:飲み干す
vor- 前に vor|haben:予定する
nach- 後から nach|lernen:復習する
nach|sprechen:復唱する
zurück- 戻って zurück|kommen:帰ってくる
zurück|geben:返却する

■非分離前綴り

 前綴りと呼ばれるものの中には、絶対に分離しない前綴りがある。このような前綴りを非分離前綴りと呼ぶ。

非分離前綴り
<例文>

■非分離前綴りのアクセント

 非分離前綴りにアクセントはなく、動詞の語幹部分を強く発音する。

■分離・非分離の双方に用いられる前綴り

 über-、hinter-、unter-などの前綴りは、用法によって分離と非分離の両方に用いられる。

分離・非分離前綴り

 次の語で、über|setzenは分離動詞、überbesetzenは非分離動詞である。

森本のドイツ語学習の軌跡―その九(話法の助動詞)

 話法の助動詞とは、「話し手の個人的意見・判断・批評・感情」などを表す助動詞のことをいいます。

■話法の助動詞

 話法の助動詞には次の6種類のものがある。

話法の助動詞 意味 英語との比較
können 〜できる
〜かも知れない
can
wollen 〜するつもりだ will
müssen 〜しなければならない
〜に違いない
must
sollen 〜すべきだ
〜だそうだ
shall
dürfen 〜してもよい may
mögen 〜を好む
〜かもしれない
 

■話法の助動詞の現在人称変化

  単数 複数
一人称 ich kann wir können
二人称 Sie können
du kannst
Sie können
ihr könnt
三人称 er kann sie können
<例文>

 3番目の例文は、英語に訳すとCan I help you?となる。Können Sie〜で「〜していただけませんか」という依頼を表す。

  単数 複数
一人称 ich will wir wollen
二人称 Sie wollen
du willst
Sie wollen
ihr wollt
三人称 er will sie wollen
<例文>

 ドイツ語では未来のことを話すのに、現在形を用いて次のように言うことがある。

 未来のことを表すにはwerdenも使えるが、wollenを用いた方が話者の意思や決断がはっきり表せる。

  単数 複数
一人称 ich muß wir müssen
二人称 Sie müssen
du mußt
Sie müssen
ihr müßt
三人称 er muß sie müssen
<例文>

 基本的には英語の「must」と同じで「(どうしても)〜しなければならない」、「〜に違いない」という「義務」や「必然性」を 表します。従って、必然的に「(義務的に)〜しなければならない」というのは、このmüssenを使います。

  単数 複数
一人称 ich soll wir sollen
二人称 Sie sollen
du sollst
Sie sollen
ihr sollt
三人称 er soll sie sollen
<例文>

 「müssen」とちがい、こちらの「〜しなければならない」というのは、他人に強制されてであるとか、第三者の意思がその「しなければならない」という表現に働いている場合に用いられます。

  単数 複数
一人称 ich darf wir dürfen
二人称 Sie dürfen
du darfst
Sie dürfen
ihr dürft
三人称 er darf sie dürfen
<例文>

 これなんかは、英語の「may I〜?」を考えればわかりやすいと思います。

  単数 複数
一人称 ich mag wir mögen
二人称 Sie mögen
du magst
Sie mögen
ihr mögt
三人称 er mag sie mögen
<例文>

 この助動詞は今は「〜かもしれない」という推量の意味と、動詞の不定形なしで本動詞として「〜4を好む」という 意味で用いられているそうです。

■話法の助動詞の独立用法

 話法の助動詞の独立用法とは、話法の助動詞と共に用いられ本来文末に来るはずの動詞の不定形が省略されることを言います。 また、場合によっては「話法の助動詞の一本立ち」とも呼ばれたりするようです。どのような場合に省略されるのかというと、 文脈から「常識によって判断できる」ときや、「fahren」、「gehen」のように「行く・来る」など「往来発着」の意味を表す動詞が省略されるようです。一応例文を挙げておきます。

<例文>

森本のドイツ語学習の軌跡―その十(形容詞の格変化)

■形容詞の格変化

 ドイツ語の形容詞は名詞の前に付加語(修飾語)として置かれると格変化をします。フランス語なんかに比べると、まだ前に置かれ るだけましです。やっぱり、ドイツ語の方がいいですね。といいつつ、そんなにたいしたことはありません。

基本的に形容詞の格変化は定冠詞が付く場合と、不定冠詞が付く場合、さらに冠詞の全く付かない場合 とに分けられます。

定冠詞が付く場合も不定冠詞が付く場合も、男性・中性・女性の1格と中性・女性の4格以外には、複数形の場合を含め「-en」の語尾を形容詞の最後に付けるだけで結構です。

 その他の場合、つまり男性・中性・女性の1格と中性・女性の4格の場合は、定冠詞については「-e」の語尾を形容詞に付けるだけです。また、不定冠詞が付く場合には、1格の男性・中性・女性にはそれぞれ「-er」、「-es」、「-e」の語尾が付き、4格の中性・女性には「-es」、「-e」の語尾が付きます。

 また、注意しなければならないのは3格の複数形で、語尾は先ほど申し上げましたように「-en」の語尾を取るのには変わりないのですが、名詞にも「-n」語尾をとることも合わせて押さえておかないといけません。

 次に冠詞類がなにも付かない無冠詞の場合についてですが、こちらの方は冠詞がないかわりに形容詞が冠詞と同じような語尾をとって、1格の場合だとそれぞれ男性・中性・女性・複数の順に「-er」、「-es」、「-e」、「-e」の語尾を取ります。また、3格の場合にはそれぞれ「-em」、「em」、「er」、「en」の語尾、4格の場合にはそれぞれ「-en」、「-es」、「-e」、「-e」の語尾を取ります。2格の場合は挙げませんでしたが、こちらの方は単数で用いられることはほとんどないためであり、複数の語尾は「-er」のようになります。以上のことを一応表にしてまとめておきます。

定冠詞・不定冠詞を伴う形容詞格変化
  男性 中性 女性 複数
1格定冠詞 der rote Rock das rote Hemd die rote Bluse die roten Schuhe
1格不定冠詞 ein roter Rock ein rotes Hemd eine rote Bluse meine roten Schuhe
2格定冠詞 des roten Rockes des roten Hemdes der roten Bluse der roten Schuhe
2格不定冠詞 eines roten Rockes eines roten Hemdes einer roten Bluse meiner roten Schuhe
3格定冠詞 dem roten Rock dem roten Hemd der roten Bluse den roten Schuhen
3格不定冠詞 einem roten Rock einem roten Hemd einer roten Bluse einen roten Schuhen
4格定冠詞 den roten Rock das rote Hemd die rote Bluse die roten Schuhe
4格不定冠詞 einen roten Rock ein rotes Hemd eine rote Bluse meine roten Schuhe


無冠詞の形容詞格変化
男性 中性 女性 複数
1格 roher Schinken warmes Wasser deutsche Mark grosse Hotels
2格 --- --- --- grosser Hotels
3格 rohem Schinken warmem Wasser deutscher Mark grossen Hotels
4格 rohen Schinken warmes Wasser deutsche Mark grosse Hotels

 先ほども申し上げましたように2格の場合単数形で用いられることがほとんどないため挙げませんでした。

森本のドイツ語学習の軌跡―その十一(比較級・最高級、形容詞の名詞化)

 形容詞・副詞は比較級では-erの語尾になり、最高級(英語の最上級)では-stの語尾となる。形容詞の最高級については、-stの後ろに格変化による語尾がつく。

■比較変化

比較変化(規則変化)
原級 意味 比較級 最高級
klein 小さい kleiner kleinst-
schoen 美しい schoener schoenst-
nett 親切な netter nettest-
billig 安い billiger billigst-
suess 甘い suesser suessest
frueh 早い frueher frueh(e)st-


比較変化(「a,o,u」の変音するもの)
原級 意味 比較級 最高級
alt 古い、歳をとった aelter aeltest-
jung 若い juenger juengst-
gross 大きい groesser groesst-


比較変化(不規則変化)
原級 意味 比較級 最高級
hoch 高い hoeher hoechst-
nah 近い naeher naechst-
gut よい besser best-
viel 多いmehr meist-
gern 好んで lieber liebst

■比較級

 英語では比較の対象を導く接続詞はthanに代表されるが、ドイツ語ではalsを用い、alsの後ろでは人称代名詞は1格(主格)となる。als sonstは熟語で「いつもより」を意味する。

<例文>

 比較級では2番目の例文のように、名詞の付加語(修飾語)として用いられることがあり、その場合は-erの後ろに格変化による語尾がつく。また5番目の例文のように比較級で用いるalsは、話法の助動詞が含まれる文などで文末に置かれるはずの動詞の不定形よりも、さらに後ろに来る。

 viel(多くの)は、物質名詞や抽象名詞といった不可算名詞の前では語尾をとらず、可算名詞の前では-eの語尾をとるが、比較級のmehrはいずれの場合も語尾はつかない。

<例文>
<イディオム>

 これは、英語の"the+比較級〜, the+比較級..."に相当する構文である。jeという単語はフランス語の一人称単数の人称代名詞と同じ綴りなので、ついそちらを意識してしまう。jeに始まる文は副文といい定形は文末に置かれる。

<例文>

■最高級

 最高級は英語のときと同様定冠詞をその前に伴って用いられるようです。また先ほどにも少し触れましたように、最高級は比較変 化したそのままの形では使うことが出来ず、さらに格変化の語尾をとります。ただ、1つの公式としてこれを覚えるのも 悪くないようです。そこで一番一般的なのは「am 〜-sten」で、「am」は前置詞の「an」と定冠詞の「dem」の結合形、 「-sten」は形容詞・副詞が「-sten」の語尾を取ることを表します。また、最高級が「Er /Sie ist ...」の「...」、つ まり述語の位置で使われる場合には、「der /das /die 〜-ste」という言い方もできます。これらの場合後ろに何が省略されてい るとかは考えずただ慣用的な表現として使ってください。

<例文>

 先ほどの「der /das /die 〜-ste」でも出てきましたが、これらの後ろにどのような名詞が省略されているかわかっている場合はそ れぞれ、「der groesste Mann」、「die schoenste Frau」、「das beste Auto」のように性別によっ て格変化をするのですが、全て同じなのであまり注意する必要はありません。ただ、複数形の場合には「die 〜-sten」 のように「-sten」の語尾を取るので注意が必要です。

 やはり最高級の場合にも付加語(修飾語)として名詞の前に置かれることがあるのですが、この場合に比較級と同様、形容詞の語尾を取ります。

<例文>

■原級

同等の比較「〜と同じくらい…」…「so…wie〜」

 この場合形容詞・副詞は「原級」になります。「全く同じくらい」と強調する場合には「genauso…wie〜」となります。

<例文>

■形容詞の名詞化

 形容詞の名詞化はまず、あとに「Mann(男性)」、「Frau(女性)」、「Leute(複数)」が省略されていると考えて、それぞれ も冠詞・格にあわせて、形容詞と同じ(格変化の)語尾を付けます。また、形容詞を名詞化したものは名詞として扱われるため 頭文字は大文字で書きます。また、どんな形容詞でも名詞化することができるそうです。

形容詞の名詞化
  ドイツ人(男性) ドイツ人(女性) ドイツ人(複数)
1格定冠詞 der Deutsche die Deutsche die Deutschen
1格不定冠詞 ein Deutscher eine Deutsche Deutsche
2格定冠詞 des Deutschen der Deutschen der Deutschen
2格不定冠詞 eines Deutschen einer Deutschen Deutscher
3格定冠詞 dem Deutschen der Deutschen den Deutschen
3格不定冠詞 einem Deutschen einer Deutschen Deutschen
4格定冠詞 den Deutschen die Deutsche die Deutschen
4格不定冠詞 einen Deutschen eine Deutsche Deutsche

森本のドイツ語学習の軌跡―その十二(動詞の3基本形)

 英語でも「現在形―過去形―過去分詞形」があったように、ドイツ語でも「不定形―過去基本形―過去分詞形」というものがあり ます。「過去形」ではなく「過去基本形」というのは過去形でもさらに人称変化するためであり、過去形の不定形が「過去基 本形」であると考えればわかり易いでしょう。

■規則動詞の3基本形(弱変化)

 不定形は「-en」の語尾を取ったように、過去基本形では「-te」の語尾、過去分詞形では語幹の前に「ge-」という前綴りと、 「-t」の語尾を付けます。また、過去基本形や過去分詞形でも語幹が「-t」、「-d」で終わっている場合には不定形のとき同様口語上の「e」を間にはさみます。

「不定形」…「語幹+en」
「過去基本形」…「語幹+te」
「過去分詞」…「ge+語幹+t」

規則動詞の3基本形
不定形意味過去基本形過去分詞形
語幹+en  語幹+tege+語幹+t
lernen習うlerntegelernt
machenするmachtegemacht
reisen旅行するreistegereist
arbeiten働くarbeitetegearbeitet

  • 不規則動詞の3基本形(強変化)

     このタイプの動詞は幹母音が変音するのが特徴で、変化の仕方は「不定形―過去基本形―過去分詞形」の順に、

    「不定形」…「語幹+en」
    「過去基本形」…「語幹」
    「過去分詞」…「ge+語幹+en」

    となり、規則動詞と比較すれば過去基本形で「語幹」のみとなっているのがもう1つの特徴です。また、幹母音の変音にもある 程度の規則があるようで、「不定形―過去基本形―過去分詞」の順に幹母音が「a―u―a」、「e―a―o」「ie―ei―ei」となるの が大方のようです。

    不規則動詞の3基本形(強変化)
    不定形意味過去基本形過去分詞形
    語幹+en  語幹ge+語幹+en
    fahren行くfuhrgefahren
    sprechen話すsprachgesprochen
    kommen来るkamgekommen
    trinken飲むtrankgetrunken
    lesen読むlasgelesen
    schreiben書くschriebgeschrieben
    gehen行くginggegangen
    essen食べるassgegessen
    nehmen取るnahmgenommen

  • 不規則動詞の3基本形(混合変化)

     このタイプの不規則動詞もやはり幹母音が変音するのですが、「不定形―過去基本形―過去分詞形」の変化は、

    「不定形」…「語幹+en」
    「過去基本形」…「語幹+te」
    「過去分詞」…「ge+語幹+y」

    のように、規則動詞のときの枠組みに順じているのが特徴です。

    不規則動詞の3基本形(混合変化)
    不定形意味過去基本形過去分詞形
    語幹+en  語幹+tege+語幹+t
    kennen知っているkanntegekannt
    habeen持っているhattegehabt
    bringen持ってゆくbrachtechgebracht

  • 分離動詞の3基本形

     分離動詞の過去基本形は、分離前綴りをはずしたときの単語の過去形を用いるだけでよいのですが、過去分詞形については、動詞 部分を過去分詞に変えておいて、さらにその前に「分離前綴り」を付けるといった手順になります。

    分離動詞の3基本形
    不定形意味過去基本形過去分詞形
    語幹+en  過去形...ange+過去分詞形
    an:kommen到着するkam...anangekammen
    ab:fahren出発するfuhr...ababgefahren
    auf:machen開けるmachte...aufaufgemacht

  • 過去分詞に「ge-」がつかない動詞

     非分離動詞(「be-」、「er-」、「ver-」、「ge-」、「ent-」、「emp-」、「zer-」などの前綴りを持つ動詞)や、「-ieren」の語尾 を持つ動詞(すべて外来語)の場合には過去分詞に「ge-」が付きません。二つのことに共通していることは「第一音節にアクセント がない」ということです。つまり、第一音節にアクセントのない動詞は過去分詞に「ge-」を付けないということが出来るようです。

    過去分詞に「ge-」がつかない動詞の3基本形
    不定形意味過去基本形過去分詞形
    besuchen訪問するbesuchtebesucht
    bekommen得るbekambekommen
    gehoeren属するgehoertegehoert
    studieren研究するstudiertestudiert
    komponieren作曲するkomponiertekomponiert

  • 「sein動詞」の3基本形

    「sein動詞」の3基本形
    不定形意味過去基本形過去分詞形
    sein〜です、〜にいますwargewesen

  • 話法の助動詞の3基本形

    話法・受動・使役の助動詞の3基本形
    不定形意味過去基本形過去分詞形
    wollen〜するつもりだwolltegewollt(wollen)
    koennen〜できる、〜かもしれないkonntegekonnt(koennen)
    sollen〜すべきだ、〜だそうだsolltegesollt(sollen)
    muessen〜しなければならない、〜に違いないmusstegemusst(muessen)
    duerfen〜してもよいdurftegedurft(duerfen)
    lassenliessgelassen(lassen)
    werden〜させるwurdegeworden(werden)

     今挙げた話法の助動詞には二つの過去分詞形がありますが、上の表の話法の助動詞が不定詞なしに単独で用いられる場合には 前者の方(前綴りの「ge-」が付く方)が用いられ、話法の助動詞が不定詞などと共に用いられる場合には不定形と同じ形に なっている後者の方(括弧の中の形)が用いられます。

  • 過去の人称変化

     過去の人称変化は基本的には現在人称変化と変わりません。 ここで、規則動詞の例として「kaufen」…「買う」の過去基本形 「kaufte」の人称変化と、不規則動詞の例として「fahren」…「行く」の過去基本形「fuhr」の人称変化を挙げておく。

    一人称単数:ich kaufte
    二人称単数複数:Sie kauften
    三人称単数:er kaufte
    一人称複数:wir kauften
    三人称複数:sie kauften
    二人称親称単数:du kauftest
    二人称親称複数:ihr kauftet

    一人称単数:ich fuhr
    二人称単数複数:Sie fuhren
    三人称単数:er fuhr
    一人称複数:wir fuhren
    三人称複数:sie fuhren
    二人称親称単数:du fuhrst
    二人称親称複数:ihr fuhrt

     過去の人称変化についてはいま示したように、1格単数と3格単数においては基本形のままで、そのほかについては 現在人称変化と変わらないということです。

    森本のドイツ語学習の軌跡―その十三(完了形)

     英語と違ってドイツ語では過去のことを表すのに過去形ではなく過去分詞形で表現するのが一般的のようです。ドイツ語において 過去形とは何か古めかしいことを表すようなニュアンスがあるらしく、物語などではたいてい過去形で書かれているようです。基本 的にドイツ語の完了形は英語と同様「haben」と「過去分詞形」を使って作られますが、これとは別に「sein」と「過去分詞形」を用 いて作られる完了形もあります。この点はフランス語などと同じです。

  • 現在完了形の基本構文(haben)

     完了形のほとんどは「haben」と「過去分詞形」使って表されます。

    主語+habeの定形+その他の文の要素+過去分詞

    現在完了形の基本構文(haben)
    主語habeの定形その他の文の要素過去分詞
    Ichhabeeine Taschegekauft

    Was haben Sie gestern gemacht? 「あなたは昨日何をなさいましたか。」
    ―Ich habe Tennis gespielt. 「私は昨日テニスをしました。」
    Wo hast du diese Tasche gekauft. 「君はそのバッグをどこで買ったの。」
    ―Ich habe sie in der Mozartstrasse gekauft. 「私はこれをモーツァルト通りで買いました。」
    Haben sie den Film schon gesehen? 「あなたはその映画をもう見ましたか。」
    ―Ja, ich habe ihn am Wochenende gesehen. 「ええ、私はそれを週末に見ました。」

  • 現在完了形の基本構文(sein)

     「haben」を伴う完了形については、上記のようになりますが、「場所の移動」や「状態の変化」を表す動詞、さらに「sein」と 「bleiben」の完了形については「haben」の代わりに「sein」を用います。なお、文の基本構文については「haben」の場合と変わ りません。

    主語+seinの定形+その他の文の要素+過去分詞

    現在完了形の基本構文(sein)
    主語seinの定形その他の文の要素過去分詞
    Eristgestern nach Muenchengefahren

    Er ist gestern nach Muenchen gefahren. 「彼は昨日ミュンヒェンに行きました。」
    Sie ist heute zu mir gekommen. 「彼女は今日私のところに来ました。」
    Wo sind Sie aufgewachsen? 「あなたはどこで育ったのですか。」
    ―Ich bin in Bremen aufgewachsen. 「私はブルーメンで育ちました。」
    Das Essen ist sehr teuer geworden. 「食事はとても高価になりました。」
    Bist du gestern ins Museum gegangen? 「君は昨日美術館に行きましたか。」
    Ich bin nach Hamburg gezogen. 「私はハンブルクに引っ越しました。」
    Ich bin heute sehr frueh aufgestanden. 「私は今日はとても早く起きました。」
    Mein Grossvater ist letztes Jahr gestorben. 「私の祖母は去年亡くなりました。」
    Vor 3 Jahren bin ich in Hamburg gewesen. 「3年前に私はハンブルクにいました。」
    Mein Vater ist Lehrer gewesen. 「私の父は教員でした。」
    Er ist 3 Monate in Tokyo gebliegen. 「彼は3週間東京に滞在しました。」

  • 現在完了形の基本構文(分離動詞)

     分離動詞の現在完了形も他のものと形は全く変わりません。

    Ich habe Monika zum Essen eingeladen. 「私はモーニカを食事に誘いました。」
    Der Zug ist um 2 Uhr abgefahren. 「列車は2時に出発しました。」
    Ich habe ihr Blumen mitgebracht. 「私は彼女のところへ花を持ってゆきました。」

  • 過去完了形

     過去完了形は、「haben」や「sein」を過去形にするだけで表せます。

    Ich wohnte in Bonn. Vorher hatte ich in Bremen gearbeitet. 「私はボンに住んでいました。それ以前にはブルーメンで働いていまし た。」

  • 話法の助動詞の現在完了形

    Ich habe gestern viel arbeiten muessen. 「私は昨日はたくさん仕事をしなければなりませんでした。」
    Wir haben den ganzen Tag Fussball spielen koennen.「私たちは一日中サッカーをすることができました。」
    Er hat gut Deutsch gekonnt. 「彼はドイツ語が上手でした。」
    Ich habe nach Bremen gemusst. 「私はブルーメンに行かねばなりませんでした。」

     以上が話法の助動詞の現在完了形ですが、上の2つの例は不定詞と共に用いられたもので、話法の助動詞は「不定形と同じ形」 になっています。また、下の2つの例は不定詞なしに用いられたもので、話法の助動詞は「ge-の付いた形」になっています。

  • 完了の不定句

     「その本を読んだ(こと)」、「ドイツに行った(こと)」といった、「完了形の不定句」は「過去分詞+haben/sein」で 表されます。

    das Buch gelesen haben 「その本を読んだ(こと)」
    nach Deutschland gefahren sein 「ドイツにいった(こと)」

  • 未来完了形

     未来完了形は未来の助動詞「werden」と「完了の不定句」使って表されます。

    主語+werdeの定形+その他の文の要素+完了の不定句

    未来完了形の基本構文
    主語未来の助動詞「werden」の定形その他の文の要素完了の不定句
    Ichwerdedieses Buch bis naechste Wochegelesen haben

    Ich werde dieses Buch bis naechste Woche gelesen haben. 「私はこの本を来週までに読み終えているでしょう。」
    Er wird morgen abend schon zurueckgekommen sein. 「彼は明晩にはもう帰ってきていることでしょう。」

  • 完了の不定句を含む話法の助動詞の文

     先ほどは「話法の助動詞の完了形」についてやりましたが、これはれっきとした完了形で過去の事実を述べた文です。それに対し、 今回やる「完了の不定句を含む話法の助動詞の文」というのは、基本的には(文の中心は)現在形で述べている事実が過去形というも のです。話法の助動詞には「muessen」や「sollen」のようなものが使われます。

    Er muss heute viel gearbeitet haben. 「彼は今日たくさん働いたに違いありません。」
    Sie soll ein neues Auto gekauft haben. 「彼女は新しい車を買ったそうです。」

  • 知覚動詞と現在完了形

     知覚動詞というのは「〜4が…するのを見る(聞く)」などの表現で用いられる「sehen」…「見る」、「hoeren」 …「聞く」「fuhlen」…「感じる」などです。知覚動詞の注意しなければならないのは「〜4が…するのを見る(聞く )」の〜にあたる部分が4格になっているということと、知覚動詞が完了の不定句として用いられた場合には、助動詞と同じ扱いに なるので不定形と同じ形の「sehen」や「hoeren」、「fuhlen」になるということです。

    Ich sehe ihn oft Tennis spielen. 「私はよく彼がテニスをしているのを見かけます。」
    Ich habe ihn Tennis spielen sehen. 「私は彼がテニスをしているのを見ました。」
    Haben Sie Frau Schneider singen hoeren(gehoert)? 「あなたはシュナイダー婦人が歌っているのを聞いたことがありますか。」

    森本のドイツ語学習の軌跡―その十四(接続詞と副文)

  • 主文と副文

     これまでやってきた文は全て、それぞれ1つづの主語と動詞からなる文、英語でいえば単文ばかりでした。ここでは、接続詞を 使って1つの文のなかに2つ以上の(英語でいう)節をもつ文(英語でいう複文)についてやっていきます。まず、ここで次の文を確認 しておきます。

    Ich studiere in München, und er arbeitet in Berlin. 「私はミュンヒェンで大学に通っていて、彼はベルリンで働いています。」

     この文では一方の文が一方の文を補足・説明したり、修飾したり、前提になったりしていないため、「主文」と「副文」といった 関係ではなく、「並列の関係」にあるといいます。

    Ich lerne jetzt Deutsch, weil ich nach Deutschland fahre. 「私はドイツに行くのでドイツ語を勉強しています。」

     「weil」とは理由を表す接続詞で「〜なので」という意味を表しますが、この文の場合文の中心は「私はドイツ語を勉強していま す。」のぶぶんであって、この場合「私はドイツ語を勉強しています。」だけを聞いても聞き手ははっきりと意味を理解することが 出来ます。このような文を「主文」といいます。これに対し、「私はドイツに行くので...」というのはそれだけを聞いても聞き手 は何をいいたいのかはっきりと理解できません。というのは、この文はあくまで「私はドイツ語を勉強しています。」という文を補 足説明する文に過ぎないからで、こういう風に「主文」と一緒にもちいられて初めて意味を持つような文を「副文」といいます。

  • 主文と副文の基本的な構造

    主文と副文の基本的な構造は次のようになっています。

    主語+主文の定形+…+, 接続詞+…+副文の定形.

     副文のポイントは次の3つです。

    副文は「接続詞」に導かれる。
    副文の定形(定動詞)は副文の文末に置かれる。
    主文と副文の間はコンマで区切る。

     それでは、副文の先頭に置かれる接続詞をいくつか挙げておきます。

    「weil〜」…「〜なので」
    「da〜」…「〜なので」
    「obwohl(obgleich)〜」…「〜にもかかわらず」
    「während〜」…「〜している間に」
    「wenn〜」…「もし〜すれば、〜した時にはいつも」
    「als〜」…「〜した時には」
    「bevor〜」…「〜する前に」
    「nachdem〜」…「〜した後で」
    「daß〜」…「〜ということ」

     次に例文を挙げておきます。

    Da ich kein Geld habe, kann ich nicht zur Fete kommen. 「私はお金がないので、コンパには行けません。」
    Ich kann noch nicht gut Deutsch sprechen, obwohl ich es jeden Tag lerne. 「私はドイツ語を勉強しているのに、まだ上手 に話せません。」
    Wenn er kommt, gehen wir essen. 「私が来たら食事に行きます。」
    Ich warte im Café, während du Einkäufe machst. 「君が買い物をしている間、私は喫茶店で待っていま す。」
    Bovor ich zur Firma gehe, jogge ich im Park. 「会社に行く前に、私は公園でジョギングをします。」
    Ich gehe enkaufen, nachdem ich zu Mittag gegessen habe. 「私は昼食を食べたあとで買い物に行きます。」

     「weil」と「da」はどちらも「からなので」という理由を表す接続詞で間違えやすいので注意が必要です。「weil」は聞き手も 知っているような、情報としては特に新しいものではない理由について多く用いられ、「da」は「warum〜?」…「どうして〜。」 という開いての疑問に対応してそれに答える場合に用いられます。

     また、「wenn」と「als」についても、意味が似ているので注意が必要なようです。「wenn」は過去の文と共にもちいられて 「〜した時にはいつでも」の意味になり、「als」は過去のある時点について「〜した時には」の意味を表します。

    Wenn er zu mir kam, haben wir immer Schach gespielt. 「彼が私のところに来たときには、私はいつもチェスをしまし た。」
    Als er gestern zu mir kam, haben wir Schach gespielt. 「彼が昨日私のところに来た時に、私達はチェスをしました。」

     「daß」は英語の接続詞「that」にあたります。仮主語の構文「es ist〜 daß…」の構文や「あまりに…だったので〜で きない」という意味の「so… daß〜」の構文などは全くといっていいほど英語の接続詞「that」と共通しています。

    Er hat mir gesagt, daß er morgen wieder kommt. 「彼は明日また来ると言いました。」
    Es ist chön, daß Sie gekommen sind. 「あなたがきてくれてよかったです。」
    Das Buch war so interessant, daß ich es die ganze Nacht gelesen habe. 「その本はとても面白くて、一晩中読んでしまいま した。」

     副文中の助動詞や現在完了形の「haben/ sein」も文末に置かれます。

    Ich kann nicht kommen, weil ich nach Köln fahren muß. 「私はケルンに行かねばならないので、来ることが出来ません。 」
    Ich konnte nicht kommen, weil ich nach Köln gefahren bin. 「私はケルンに行きましたので、来ることが出来ませんでした。」

     副文中の分離動詞も文末に置かれます。

    Wenn er zurückkommt, gehen wir essen. 「彼が帰ってきたら、私たちは食事に行きます。」

  • 「wissen」と疑問詞の副文

     まずここで重要となってくる「wissen」…「〜(ということを)知っている」という動詞の現在人称変化について確認しておきま す。

    一人称単数:ich weiß
    二人称単数複数:Sie wissen
    三人称単数:er weiß
    一人称複数:wir wissen
    三人称複数:sie wissen
    二人称親称単数:du weißt
    二人称親称複数:ihr wißt

     この動詞に導かれる「疑問詞の副文」でも動詞の定形は文末に置かれます。

    Wissen Sie, wo er jetzt wohnt? 「彼がどこに住んでいるのかを、あなたはご存知ですか。」
    Ich weiß nicht, wann er heute kommt. 「私は彼がいつ来るのかを知りません。」
    Weißt du, warum sie Japanologie studiert? 「なぜ彼女が日本学を研究しているのかを、君は知っています か。」

     今のは疑問詞に導かれる疑問文を副文にしたものですが、「ja」や「nein」で答えることのできる決定疑問文の返答の場合には、 副文では疑問詞がない代わりに「ob」という接続詞をもちいます。

    Wohnt er in Frankfurt? 「彼はフランクフルトに住んでいるのですか。」
    ―Ich weiß nicht, ob er in Frankfurt wohnt. 「私は彼がフランクフルトに住んでいるかどうか知りません。」

    森本のドイツ語学習の軌跡―その十五(再帰代名詞・再帰動詞)

  • 再帰代名詞

     自分自身を(に)という意味を含んだ人称代名詞を再帰代名詞といいます。また、再帰代名詞とともに用いられる動詞を再帰動詞と 呼びます。それではまず初めに再帰代名詞を表にしてまとめておきます。

    再帰代名詞
       1人称単数1人称複数2人称3人称2・単・親2人・複・親
    1格ichwirSieer/ es/ sieduihr
    3格mirunssichsichdireuch
    4格michunssichsichdicheuch

     それでは、「duscen」…「〜4をシャワーで洗う、〜4にシャワーをする」という再帰動詞 を使っていくつか例文を挙げておきます。

    Peter, du mußt dich duschen. 「ペーター、シャワーを浴びてきなさい。」
    Ich dusche mich. 「シャワーを浴びてくるよ。」
    Kannst du Peter duschen? 「ペーターにシャワーしてあげてくれる。」
    Mutti, wo ist Peter? 「お母さん、ペーターはどこ。」
    ―Papa duscht ihn. 「パパが彼にシャワーをしているところよ。」
    Er duscht sich. 「彼はシャワーを浴びている。」
    Ihr müßt euch duschen ! 「お前たちはシャワーを浴びてきなさい。」
    ―Ja, Wir duschen uns. 「わかったよ、ぼくたちシャワーを浴びてくるね。」
    Die kinder duschen sich jetzt. 「子供達は今シャワーを浴びているわ。」

     この場合、3番目の例文と、4番目の返答の例文で用いられている「Peter」と「ihn」はの主語と一致していないので、ただの人 称代名詞だと思います。だれかご存知の方がいらしたら、教えてください。とにかく、そういうことで4番目の例では3人称の再帰 代名詞「sich」が使われていないのでしょう。ここで重要なのは、親称の2人称と3人称では再帰代名詞は全て「sich」で表さ れるということです。もし、6番目と7番目の例文などで「お互いに」という表現を挿入あるいは、強調したい場合には 「einander」…「お互いに」、「gegenseitig」…「お互いに相手に対して」などの副詞を入れることで意味がはっきりします。 ただ、前後関係から意味がはっきりする場合には、

    Wir helfen uns. 「ぼくたちは協力しあうんだ。」

    のように先ほどの副詞を挿入しなくても「お互いに」の意味ははっきりします。ちなみに、このようなお互いに「〜しあう」と いう場合の再帰代名詞を「相互再帰代名詞」といいます

  • 再帰動詞

     先ほども申しましたように、再帰代名詞と共に用いられる動詞を再帰動詞というのですが、一部の再帰動詞には他動詞としての働 きが強く残っているものもあるそうです。この、再帰動詞の不定形を表記する場合には「sich4」「sich3 」のように「sich」をそえて、「sich4 duschen」…「〜4をシャワーで洗う、〜4 にシャワーをする」と表すことになっています。それでは、いくつか再帰動詞を挙げておきます。

    「sich4 fühlen」…「感じる」
    「sich4 erkälten」…「風邪をひく」
    「sich4 verletzen」…「けがをする」
    「sich4 waschen」…「(体を)洗う」
    「sich4 auf 〜4 freuen」…「〜4を楽しみにしている」
    「sich4 für 〜4 intressieren」…「〜4に興味がある」
    「sich4 mit 〜3 beschäftigen」…「〜3に取り組む、没頭する」
    「sich4 an 〜4 erinnern」…「〜4を思い出す」
    「sich34 waschen」…「(自分の)〜4を洗う」
    「sich34 putzen」…「(自分の)〜4を磨く」
    「sich34an:sehen」…「(自分の)〜4を鑑賞する、見る」

    次に例文をまとめて示しておきます。

    Ich fühle mich heute nicht wohl. 「私は今日はあまり気分がよくありません。」
    Haben Sie sich erkältet? 「風邪をひかれたのですか。」
    Er hat sich beim Fußballspiel verletzt. 「彼はサッカーの試合でけがをしました。」
    Peter, hast du dich gut gewaschen? 「ペーター、よく洗った。」
    Ich freue mich schon auf die Sommerferien. 「私は夏休みが楽しみです。」
    Wofür interessieren Sie sich? 「あなたは何に興味があるのですか。」
    ―Ich interessiere mich für Germanistik. 「私はドイツ研究に興味があります。」
    Er beschäftigt sich immer mit schwierigen Büchern. 「彼はいつも難しい本に取り組んでいます。」
    Kannst du dich an Herrn Heinemann erinnern? 「君はハイネマン氏を覚えていますか。」
    Peter, du mußt dir das Gesicht waschen. 「ペーター、顔を洗わなくてはいけませんよ。」
    Ich möchte mir die Zähne putzen. 「歯を磨きたいのですが。」
    Haben Sie sich den französischen Film angesehen? 「あなたはそのフランス映画をご覧になりましたか。」

    森本のドイツ語学習の軌跡―その十六(zu不定句、非人称のes)

  • zu不定句

     「zu」とは英語の「to」にあたる語で、用法などもかなり似ています。とりあえず「zu不定句」の規則について示して おきます。

     不定句では動詞の不定詞が最後に置かれます。従って、「zu不定句」でも動詞の不定形は常に最後に位置しま す。

     「zu不定句」は原則としてコンマで区切ります。ただし、不定句が「zu schreiben」だけのように非常に短い場合 にはコンマは打たないのが普通です。

     「zu不定句」は全体で名詞のような意味を持つことがあります。従って、「zu不定句」を名詞のように用いることもできま す。

     一応例文を示しておきます。

    Ich habe leider keine Zeit, Musik zu hören. 「私は残念ながら音楽を聞く時間がありません。」
    Haben Sie Lust, MIt uns Tennis zu spielen? 「私たちと一緒にテニスをする気がおありですか。」
    Meine Schwester hat vor, im Sommer nach München zu fahren. 「私の姉は夏にミュンヒェンに行く計画を持っていま す。」
    Es ist sehr wichtig, viele Bücher zu lesen. 「たくさん読書をすることはとても大切なことです。」
    Haben Sie etwas zu schreiben. 「何か書くものをお持ちですか。」

     4番目の例文なんかは英語でいう仮主語「it」と真主語「to不定句」の「it to構文」そのままです。また、先ほども申し上げましたよ うに「zu不定句」は名詞のように扱ってもよいので、今の4番目の例は仮主語である「es」を使わずに、

    Viele Bücher zu lesen, ist sehr wichtig. 「たくさん読書をすることはとても大切です。」

    としても構いません。

  • 分離動詞のzu不定句

     分離動詞の「zu不定句」は過去分詞形を作ったときと同じように、分離前綴りと基礎動詞との間に「zu」をはさんで作ります。

    Ich habe keine Zeit fernzusdhen. 「私はテレビを見る暇がありません。」
    Ich freue mich, Sie kennenzulernen. 「私はあなたと知り合えてうれしいです。」
    Wir haben vor, spätestens bis 11 Uhr zur¨ckzukommen. 「私は遅くとも11時までには帰ってくる予定です。」
    Darf Ich Sie bitten, das Fenster zuzumachen? 「窓を閉めるようお願いしてもよろしいでしょうか。」

       英語では「to不定詞」だけで「〜するために」という目的を表すことができましたが、ドイツ語では「zu不定句」前に「um」を 添えて、「um〜zu不定形」…「〜するために」とする必要があります。そのほか慣用句をいくつか挙げておきます。

    「um〜zu不定句」…「〜するために」
    「ohne〜zu不定句」…「〜しないで、〜することなしに」
    「(an)statt〜zu不定句」…「〜するかわりに」
    「um ehrlich zu sein」…「正直を申し上げて」

    Ich gehe in die Stadt, um Einkäufe zu machen. 「私は買い物をするために町に行きます。」
    Ohne Deutsch zu lernen, ist sie nach Deutschland gekommen. 「彼女はドイツ語を習わないでドイツに行きました。」
    Er jobbt nur, anstatt fleißig zu studieren. 「彼はまじめに勉強するかわりにアルバイトばかりしています。」
    Um ehrlich zu sein, ich möchte heute zu Haus bleiben. 「正直申し上げて、私は今日は家にいたのです。」

     2番目の例文にもあるように、「zu不定句」は副文と同様に文頭に置くことが出来ます。

    「habenとzu不定句」で「〜しなくてはならない」の意味になります。

    Ich hatte gestern viel zu tun. 「私は昨日たくさん用事がありました。」

    「seinとzu不定句」で「〜されうる、〜されねばならない」の意味になります。

    Dieser Computer ist ganz leicht zu reparieren. 「このコンピューターは全く簡単に修理できます。」
    Der Fuji ist sehr schön zu sehen. 「富士山がきれいに見えますよ。」
    Das Auto ist bis Montag zu reparieren. 「この車は月曜日までに修理しなければなりません。」

    ドイツ語では助動詞でも「gesehen zu haben」や「sprechen zu können」のように不定句にすることが出来ます。この場合 気を付けなければならないのは、以前出てきた不定句の語順で「動詞の不定形/過去分詞+zu+助動詞の不定形」の語順になりま す。

    Er behauptet, einmal ein UFO gesehen zu haben. 「彼は一度UFOを見たことがあると主張しています。」
    Ich freue mich, mit Ihnen sprechen zu können. 「私はあなたとお話ができてうれしいです。」

  • zu不定句と共に用いられる動詞

     動詞の中には「zu不定句」とよく一緒に用いられる動詞があります。 「brauchen+(nicht)+zu不定句」…「〜する必要がある(ない)」
    「helfen+zu不定句」…「(人が)〜するのに手をかす」
    「scheinen+zu不定句」…「〜らしい」

    Du brauchst das Buch nicht zu kaufen. Ich leihe es dir. 「君はその本を買う必要はないよ。それを君に貸してあ げるから」
    Helfen Sie mir bitte das Paket zum Postamt zu bringen. 「この小包を郵便局に運ぶのを手伝ってください。」
    Das scheint ein Restaurant zu sein. 「あれはレストランのようです。」

     「〜する必要がある」という場合には助動詞の「müssen」を用いるのが一般的で、「brauchen+(nicht)+zu不定句」… 「〜する必要がある(ない)」はむしろ「〜する必要はない」と否定の意味で用いられるか、あるいは「nur」と共に「〜しさえ すればよい」という意味で用いられるほうが一般的である。

  • 「天候や自然現象」を表す文の、非人称のes

    Es regnet noch. 「まだ雨が降っています。」
    Morgen wird es schneien. 「明日は雪が降るそうです。」
    Gestern hat es fürchterlich gedonnert ! 「昨日は恐ろしく雷が鳴りましたね。」

  • 「体調や身体状況」を表す文の、非人称のes

    Es ist mir kalt. 「私は寒いです。」
    Es friert mich. 「私は凍えています。」
    Es tut mir weh. 「私は痛いです。」
    Es juckt mich. 「私はかゆいです。」

     上の例のように体調や身体状況というのは個人的なことなので、誰がそのような状況にあるのかを明示する必要があります。また、 慣用的に人称代名詞が文頭に来る場合がありますが、その場合上の例でいえば1番目と2番目の文については「es」は省略されます。

    Mir ist kalt. 「私は寒いです。」
    Mich friert. 「私は凍えています。」

  • 仮主語として

    Es ist sehr schwer, Deutsch zu beherrschen. 「ドイツ語をマスターするのは難しい。」
    Es ist gut, daß Sie nach Deutschland fahren. 「あなたがドイツに行かれるのはとてもよいことです。」
    Es kommt ein Schiff. 「船が来ましたよ。」

     三番目の例のように真主語が1語の場合のしばしばあるようです。

  • その他のesの用法

    「es war einmal〜」…「昔〜がおりました」
    「es gibt〜4」…「〜4がある、存在する」
    「es handelt sich(es geht) um〜4」…「〜4が問題となっている」

     一応例文を示しておきます。

    Es war einmal ein alter Mann. 「むかし、あるところにおじいさんがおりました。」
    Es waren einmal ein König und eine Königin. 「むかし、あるところに王様と女王様がおりました。」
    Es gibt in dieser Stadt viele Kirchen. 「この町には協会がたくさんあります。」
    Es handelt sich um einen Verkehrsunfall. 「これは交通事故です。」
    Es geht um Liebe, nicht um Gelt. 「愛情の問題であって、金の問題ではない。」

    森本のドイツ語学習の軌跡―その十七(受動文)

  • 受動文の基本構造

     受動文は受動の助動詞「werden」の定形と「過去分詞」で作ります。ではまず受動文の基本構造を示しておきます。

    主語+「werden」の定形+…+過去分詞.

     次に受動の助動詞「werden」の活用について示しておきます。

    一人称単数:ich werde
    二人称単数複数:Sie werden
    三人称単数:er wird
    一人称複数:wir werden
    三人称複数:sie werden
    二人称親称単数:du wirst
    二人称親称複数:ihr werdt

     また、「〜によって」というのはドイツ語では「von〜3」を使って表します。さらに、原因や手段を表す場合には 「durch〜4」…「〜4を通して」(原因)や、「mit〜3」…「〜3で」 (理由)などを用います。それでは実際に例文を参照してみましょう。

    Das Essen wird balt auf den Tisch gebracht. 「食事はまもなくテーブルに運ばれてきます。」
    Diese Autos werden sehr gut verkauft. 「これらの車はとてもよく売れています。」
    Diese Kirche wurde vor 500 Jahren gebaut. 「この協会は500年前に建てられました。」
    In dieser Stadt wurden viele Häuser im Krieg zerstört. 「この町ではたくさんの家が戦争中に破壊されました。」
    München wird von vielen Touristen besucht. 「ミュンヒェンはたくさんの旅行者たちが訪れます。」
    Dieses Bild wuesw von Dürer gemalt. 「この絵はデュラーによって画かれました。」
    Sein Haus wurde durch den Taifun zerstört. 「彼の家は台風で壊されました。」
    Er wurde mit einem Messer getötet. 「彼はナイフで殺されました。」

  • 受動文の完了形

    受動文の完了形の基本構造は次のようになります。

    主語+seinの定形+動詞の過去分詞+worden.  一応例文も示しておきます。

    Die neue Bibliothek ist schon gebaut worden. 「新しい図書館はもう建てられました。」
    Der Boxer ist niedergeschlagen worden. 「そのボクサーはノックアウトされてしまいました。」

     上の例にもあるように「werden」の過去分詞形は、普通の動詞として用いられた場合にはもちろん「geworden」でよい のですが、受動の助動詞として用いられた場合には「worden」になりますので注意が必要のようです。

  • 状態受動

     「sein動詞」と「過去分詞」とで作る受動態は「〜された状態にある」という意味を含み「状態受動」と呼ばれます。

    Das Fenster ist geöffnet. 「窓が開いています。」
    Rauchen ist hier verboten. 「喫煙はここでは禁止されています。」

  • 自動詞の受動文

     ドイツ語では自動詞でも「非人称のes」や副詞を先頭にたてることによって受動文にすることが出来ます。

    Es wird morgen nicht gearbeitet. 「明日は仕事が休みです。」
    Heute wird nicht getrnken. 「今日は酒は飲みません。」
    Gestern wurde viel gesungen. 「昨日はたくさん歌いました。」

    森本のドイツ語学習の軌跡―その十八(関係代名詞・関係副詞)

  • 関係文の基本

     関係代名詞は関係文の先頭に置かれる。
     関係文の動詞の定形は文末に置かれる。
     主文と関係文の間はコンマで区切る。
     関係文は副文である。

  • 定関係代名詞の格変化

    定関係代名詞の格変化
       男性中性女性複数
    1格derdasdiedie
    2格dessendessenderenderen
    3格demdemderdenen
    4格dendasdiedie

     ドイツ語の関係代名詞には、人と事物との区別がなく、全ては先行詞の性と、関係文中の格によって決定され ます。

  • 関係文の基本的構造

    関係文の基本構文
    主文の先行詞以外の部分先行詞関係代名詞関係文の残り(副文)
    Ich habe einen deutsche Freundin,derin Japanwohnt.

     一応例文も示しておきます。

    Ich habe einen deutsche Freund, der in Japan wohnt. 「私は日本に住んでいるドイツの友人を持っています。」
    Ich habe eine deutsche Freundin, die in Japan wohnt. 「私は日本に住んでいるドイツ人の(女性の)友人を持っています。」
    Dort steht das Rathaus, das vor 200 Jahren gebaut wurde. 「あそこに200年前に建設された市役所があります。」
    Ich kenne viele Deutsche, die gut Japanisch sprechen können. 「私は上手に日本語を話せるドイツ人をたくさん知っていま す。」
    Das ist Heinz, den ich oft besuche. 「あれが、私がよく知るハインツです。」
    Das ist Heinz, mit dem ich oft Tennis spiele. 「あれが、私がよくいっしょにテニスをするハインツです。」
    Die Wohnung, in der ich jetzt wohne, ist sehr groß. 「私が現在住んでいる住宅はとても大きいです。」
    Ich kenne einen Japaner, dessen Vater in Bonn arbeitet. 「私はお父さんがボンで働いているある日本人を知っています。」
    Frau Schulze, derer Mann Japaner ist, spricht gut Japanisch. 「シュルツェさんは夫が日本人で、上手に日本語を話します。」

     1番目の例は関係文が受動文になっており、2番目の例では話法の助動詞の文になっています。また、3番目と4番目の例は関 係代名詞が先行詞と共に用いられている例ですが、英語と違いドイツ語では前置詞は必ず関係代名詞の前に置かれます。ま た、関係文は先行詞の直後に置かれるため、主文の残りがそのあとに続く場合には関係文との間にもう一度コンマを打ちます。

  • 不定関係代名詞の「was」と「wer」

     特定の先行詞なしで「〜するもの、こと」の意味を表す関係代名詞「was」や、「〜する人」の意味を表す「wer」 を「不定関係代名詞」といいます。ただ、「was」の場合には「alles」…「すべて、何でも」、「etwas」…「何か」や否 定の意味で「nicht」などと共に用いられることが多いそうです。

    Wer nach Deutschland fährt, sollte vorher dieses Buch lesen. 「ドイツに行く人は、その前にこの本を読むべきであ る。」
    Wer sich für Geschichte interessiert, besucht dieses Museum. 「歴史に興味がある人は、この博物館を訪れます。」
    Ich esse alles, was meine Mutter kocht. 「私は母が料理したものは何でも食べます。」
    Hier gibt es nichts, was mir gefällt. 「ここには私に気に入るものは何もありません。」

     また、「was」には前の文(主文)全体を受ける用法があるそうです。関係副詞では時や場所を受けることが出 来ます。

    Er kommt immer zu spät, was mich ärgert. 「彼はいつも遅刻してくるので、腹が立っている。」

  • 関係副詞の「wo」

     ドイツ語にも関係副詞があり「wo」で表します。

    Das ist das Hotel, wo wir waren. 「これが私たちがいたホテルです。」
    (=Das ist das Hotel, in dem wir waren.) Er studiert in München, wo seine Mutter geboren ist. 「彼は母が生まれたミュンヒェンで大学に通っています。」
    1975, wo mein Bruder in Berlin studierte, war ich noch 5. 「兄がベルリンで大学に通っていた1975年に私はまだ5歳でした。」

    上の例のように関係副詞は「前置詞+関係代名詞」を用いて言い換えも可能です。

  • 分詞の用法

     ドイツ語には英語でいう「現在進行形」がないため、代わりに現在分詞を用いることが出来ます。現在分詞の作り方は「動詞 の不定形+d」で「〜している、〜しつつある」の意味を表します。

    das schlafende Kind 「寝ている子供」
    die singenden Schüler 「歌っている生徒たち」

     これらは関係代名詞を使って、「das Kind, das schläft」や「die Schüler, die singen」といっても同じ意味になります。 中にはすでに形容詞として一般化しているものもあるそうです。例えば、

    am kommenden Samstag

    で「やって来る土曜日」→「次の土曜日」の意味になるそうです。

    また、現在分詞の前に「zu」を添えることにより「未来の受動分詞」として「(これから)〜されるべき」という未来と受動の両 方の意味を持つようになります。

    das sofort zu lesende Buch 「すぐに読むべき本」
    die zu kaufenden Waren 「買うべき品物」

     さらに、単独で用いられる過去分詞は他動詞が多く、その場合「〜された、〜されている」という受動の意味 で用いられます。

    die geöffnete Tür 「開いている扉」
    gekochte Eier 「ゆで卵」
    gehacktes Rindfleisch 「牛のひき肉」

     これらの形容詞としての用法の他に、現在分詞には「〜しながら」、過去分詞には「〜して、〜し終わって」という副詞句と しての用法もあります。英語と非常によく似た表現のようです。

    Er sieht immer Bier trinkend Fußballsendungen. 「彼はいつでもビールを飲みながらサッカー中継を見ます。」
    Zu Haus angekommen habe ich seinen Brief gesehen. 「家に帰ってから、私は彼の手紙を見ました。」

    森本のドイツ語学習の軌跡―その十九(接続法第II式の用法)

  • 接続法第II式の作り方

     接続法第II式基本形(動詞の変化形)を作るには、不規則動詞では過去基本形を元として、語尾に「-e」がない動詞については「-e」を付け、 幹母音の「a, o, u」は変音させます。また、規則動詞については過去基本形がそのまま接続法第II式基本形となります。

    接続法第II式基本形(不規則動詞1)
    不定形意味過去基本形接続法第II式基本形
    sein〜です、〜にいますwarwäre
    haben持っているhattehätte
    werden〜でしょう、〜になるwurdewürde
    können〜できる、〜かもしれないkonntekönnte
    müssen〜しなければならない、〜に違いないmußtemüßte
    kommen来るkamkäme
    fahren(乗り物で)行くfuhrführe
    gehen行くgingginge

    接続法第II式基本形(不規則動詞2)
    不定形意味過去基本形接続法第II式基本形
    trinken飲むtranktänke
    essen食べるäße
    bringen運ぶbrachtebrächte

  • 接続法第II式の用法

     接続法第II式には2つの用法があり、そのうちの1つはこれから例文を挙げる「非現実話法」というものです。なお 接続法第II式基本形の変化は過去人称変化と同じです。

    Wenn ich eine Million Mark hätte ! 「百万マルク持っていたらなあ。」 Wenn ich 10 Jahre jünger wäre ! 「もう10歳若かったらなあ。」 Wenn ich Gitarre spielen könnte ! 「ギターが弾けたらなあ。」 Hätte ich bloß Zeit ! 「時間があればなあ。」  以上のように、接続法第II式の非現実話法は「もし〜だったら、…だろうに」という、非現実の仮定を表します。英語 でいう「仮定法」のようです。その用い方は、まず文頭に「wenn」を置き、この文は副文のため接続法第II式の定形は文末に置き ます。また、「wenn」は省略されることもあり、その場合には接続詞第II式の定形は文頭に置かれます。

     今挙げたのは「前提部」のみの用法ですが、次に結論部と共に用いられた場合と、結論部のみの用法とを挙げておきます。ただ、 結論部のみの用法は前提部に代わる句などと共に用いられるのが普通です。

    Wenn ich eine Million Yen hätte, könnte ich dieses Auto kaufen. 「もし百万円持っていたら、この車 を買えるのになあ。」
    Wenn Sie morgen zu uns kämen, würden wir Tennis spielen. 「もしあなたが明日私たちのもとにおいでになれば、テニス をするのですけど...。」
    An Ihrer Stelle würde ich das Auto nicht kaufen. 「私があなたならば、その車は買わないでしょう。」
    Ohne dich könnte ich das nicht nicht schaffen. 「君がいなければそれはやってのけられないでしょう。」

     「An Ihrer Stelle」、「Ohne dich」はそれぞれ「私があなたなら」、「君なしでは」の意味を表します。

     接続法第II式の「過去」については、完了形の文を作り完了の助動詞を接続法第II式にします。その際「前提部」 と「結論部」の両方とも完了形になります。

    Wenn ich es gewußt hätte, hätte ich das nicht getan. 「もし私がそれを知っていれば、そんなこ とはしなかったでしょうに。」
    Wenn er gestern gekommen wäre, wären wir zusammen nach Kamakura gefahren. 「彼が昨日来たな ら、一緒に鎌倉に行ったでしょうに。」

     また、接続法第II式には「hätte+話法の助動詞」で次のような用法があります。

    「主語+hätte+…+話法の助動詞.」…「〜すべきだったのに、〜できたはずなのに」

    Ich hätte den Regenschirm mitnehmen sollen ! 「傘を持ってくるべきだったなあ。」
    Du hättest noch früher kommen können ! 「君はもっと早くこれたはずだろうに。」

     英語の「as if〜」…「まるで〜のように」はドイツ語では「als ob〜」で表します。当然動詞は接続法第II式で、 「als ob」以下は副文になります。

    Er redet, als ob er alles seber gemacht hätte. 「彼はまるですべてを自分ひとりでやったような言い方をします。」

     接続法第II式のもう1つの用法は「外交的用法」です。この「外交的用法」は「〜していただけますでしょうか。」 という丁寧な依頼の文を表します。「Könnten Sie〜」のように1つの慣用表現として覚えるのがいいようです。

    Könnten Sie mir helfen? 「私に手をかしていただけますでしょうか。」
    Entschuldigung. Hätten Sie Zeit für mich? 「すみませんが、私のためにお時間をいただけますでしょうか。」
    Könnten Sie mir eine Tasse Kaffee bringen? 「私にコーヒーを一杯持ってきていただけますでしょうか。」
    Würden Sie bitte hier warten? 「ここでお待ちいただけませんでしょうか。」
    Dürfte ich das Auto benutzen? 「この車を使ってもよろしいでしょうか。」
    Wären Sie so nett, das Fenster aufzumachen? 「恐れ入りますが、窓を開けていただけますでしょうか。」

    森本のドイツ語学習の軌跡―その二十(接続法第T式)

  • 接続法第T式の作り方

     接続法第T式の現在人称変化は次のようになります。

    一人称単数:ich fahre
    二人称単数複数:Sie fahren
    三人称単数:er fahre
    一人称複数:wir fahren
    三人称複数:sie fahren
    二人称親称単数:du fahrest
    二人称親称複数:ihr fahret

     上の例を見ていただくとわかるように、三人称単数に対しては「語幹+e」の形になります。なお、不規則動詞の場合でも語幹の 母音などはいっさい変化しません。また、三人称複数は「語幹+en」になり現在人称変化と変わりませんが、あくまで接続法第T式 であることを明示する場合には接続法第U式の変化形を用います。さらに、一人称と二人称に関しては接続法第U式を用います。た だ、「sein」の接続法第T式については不規則変化となるので別に覚える必要がります。

    一人称単数:ich sei
    二人称単数複数:Sie seien
    三人称単数:er sei
    一人称複数:wir seien
    三人称複数:sie seien
    二人称親称単数:du sei(e)st
    二人称親称複数:ihr sei(e)t

     それではまず、接続法第T式の間接話法についてやっていきます。この接続法T式の間接話法というのは、接続法第 T式の動詞の形そのものが、「〜と(言っている)」という接続詞の働きをしているもので、接続詞なしにこれが他人の言葉の 引用であるということがわかるようです。従って、接続法第T式は「言う、話す、語る、伝える、頼む、命令する」などの意味 を表す「発話動詞」と共に用いられることが多いようです。なお、接続法第T式には時制の一致は不要です。

    Er teilte mit, er komme morgen nicht zur Sitzung. 「彼は明日は会議に来ないと伝えてきました。」

    Er sagt, er arbeite heute nicht. 「彼は今日は仕事はしないと言っています。」
    Er sagte, er arbeite heute nicht. 「彼は今日は仕事はしないと言いました。」

     間接引用文が、実際にそれを語った時制以前に起きたことである場合、完了形を用い完了の助動詞を接続法第T式にします。

    Er sagt, er habe gestern nicht gearbeitet. 「彼は昨日は仕事をしなかったと言っています。」
    Er sagte, er habe gestern nicht gearbeitet. 「彼は昨日は仕事をしなかったと言いました。」

     疑問文を引用するような場合には、疑問詞を用い、その文は副文になります。また、「ja/ nein」で答えることので きる疑問文に対しては「ob」…「〜かどうか」を用います

    Er fragte mich, wo sie jetzt wohne. 「彼は彼女が今どこに住んでいるのかと聞きました。」
    Er fragte mich, ob sie morgen zur Sitzung komme. 「彼は彼女が明日会議に来るかどうかと私に聞きました。」

     「〜して下さいと(言いました)」というような願望や依頼の引用文は、話法の助動詞「mögen」の接続法第U式である 「möchte」を用います。

    Er sagte mir, Sie möchten ihn anrufen. 「彼は私に、あなたが彼に電話をしてくれるようにと言いました。」

     文中において、間接引用文は接続法第T式の形が取られている限り続きます

    Der Außenminister sagte, er fahre nächste Woche mit seiner Frau nach Paris. Er bleibe dort etwa 3 Tage und spreche mit den französischen Ministern. Dann fliege er nach Amerika. Übernächste Woche sei er wieder in Berlin. Dort erwartet ihn dann der Kanzler.
     「外務大臣は来週夫人とともにパリに行くと言いました。彼はパリに3日間滞在し、フランスの閣僚たちと話をするそうです。 それからアメリカに(飛行機で)いくつもりです。再来週には再びベルリンに帰っているとのことです。そこで首相が彼の(報告)を 持っています。」

     もう1つの接続法第1式の用法は「願望・依頼・指示」を表す「要求話法」というものです。これは一般的な 「Man」…「ひとは」というのを主語にして「〜してください」という意味を表します。

    Man lege 2 Eier in den Topf. 「なべの中に卵を2つ入れてください。」
    Man nehme täglich 3 Tabletten. 「毎日3錠服用してください。」



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