タイトルについて説明しておく必要があるだろう。これは、科学哲学上の科学的実在論と反実在論の立場を科学的だとされる西洋医学と非科学的だといわれることのある東洋医学になぞらえてなんか書いてみようというもの。
「世の中すべて科学的なことばかりではない。科学で解決できないこともある」と主張する人がいる。この主張は二通りに解釈できるだろう。ひとつは「科学で解決できない」を「現代の科学的水準では解決できない」と読み替えるもので、この場合、科学が進歩すれば次第に科学で解決できる範囲は広がることになり、究極的には世の中の出来事は全て科学的に説明がつくということになる。もうひとつの解釈は「科学では説明できない出来事が世界には存在する」というものである。